
海外絵本ってどう選ぶの?
川合 亮平

英国人の奥様とのあいだに、3人のお子さんをもつお父さんでもある川合さんは、
積極的に絵本の読み聞かせを実践されています。そんな川合さんに、海外絵本の活用方法について教えていただきました。

僕のおすすめの海外絵本を紹介しながら、海外絵本の選び方について考えたいと思います。
まず、大前提として、子どもの気持ちを優先させることが第一だと感じています。いくら良書と言われている本でも、読み聞かせの際、当の子ども本人が興味を示さなければ、本末転倒です。だから、個人的には、子どもが興味を示せば何でも良いとすら思っています。絵本に限らず、図鑑でも、ポップアップブック(飛び出す絵本やしかけ絵本)のような遊びがある本でも。「それでは勉強にならないのでは?」と思われた方は、ぜひこちらのコラム(1「なぜ幼児期に海外絵本と触れ合ったほうがいいのか」)をお読みください。子ども自身が興味を持つことが、長い目で見て、最終的には一番の勉強になるということを書きましたので。

では、以下、絵本の具体的な選び方のアイデアを、おすすめ絵本を交えながら紹介していきます。


有名な海外の絵本はかなり日本語に翻訳されていますので、英語絵本の日本語版がおうちでの定番絵本になっている場合も少なくないと思います。その原書を導入してみるのは、スムーズな流れではないでしょうか。

例えば、エリック・カール作『はらぺこあおむし』(もりひさし訳、偕成社)は日本でも人気のある絵本ですが、原題は『Hungry Caterpillar』といいます。文章にはリズム感があって、絵はカラフルで、おいしそうな果物やお菓子、昆虫たちが出てきたりと、子どもが大好きな要素がふんだんに盛り込まれた絵本ですよね。名作とよばれる絵本は、大人がくりかえし読んでも飽きがこないものです。この本はまさにそんな名作の中の1冊です。