
『Happy Halloween, Curious George』は、「おさるのジョージ」シリーズのジョージが本場アメリカで過ごすハロウィンの様子を紹介してくれるボードブックです。
キラキラした銀色の月をバックにかぼちゃからひょっこり出ているジョージが可愛らしく、ジャケ買いならぬ表紙買いしてしまうような絵本です。右側にそれぞれのページを示した小さなイラストが描かれているのも、特徴的ですね。
ジョージも周りの子どもたち同様、もちろんハロウィンが大好き! いろいろなコスチュームを試してみるのも、もらえるお菓子も、ハロウィンに遊ぶゲームも、全部がとても楽しみなイベントです。
ハロウィンはもうすぐそこ。おさるのジョージは一大イベントの晩に向けて、黄色い帽子のおじさんと準備を始めています。ハロウィンにピッタリなかぼちゃを探し、家に飾りつけ、友だちと一緒に祝います。
どんな年齢のお子さんにも楽しめるように創作された優しい絵と美しい詩が、本場ハロウィンの習慣を教えてくれますよ。さあ、ジョージと一緒に楽しいハロウィンの一日を過ごしてみましょう!
最近ではすっかり日本にも定着してきたハロウィン・イベントですが、アメリカのハロウィンは一体どんな風に過ごすものなのでしょう?
ジョージは黄色い帽子のおじさんと一緒に、畑で大きく実ったかぼちゃを収穫します。元々ハロウィンとは古代ケルト人由来の宗教的行事で、秋の収穫を祝うお祭りでした。毎年10月31日に行われ、特にアメリカでは民間行事として定着していったようです。
次にジョージは、家の飾りつけを始めます。ここで作るのがジャック・オー・ランタンです。起源はケルト人が悪霊を払うために作った「かぼちゃ提灯」で、中身をくり抜いてお化けの顔に見えるようにナイフで切り込みを入れ、中にろうそくを灯します。そうして、家の戸口に置いておきます。
ジョージはいろいろなコスチュームを試してみます。シーツのお化け、小さなモンスター、黒猫などなど! 一般的に「怖いもの」を表現した仮装に身を包みます。ハロウィン当日、ジョージは何の仮装にするのでしょう?
仮装した友だちが、ジョージの家にやってきました。小さな幽霊に海賊たち、3人の魔女にミイラに黒コウモリ! みんなにお菓子をあげるのに大忙しのジョージです。
ハロウィンの一番の楽しみといえば、やはり「トリック・オア・トリート!」と言って近所の家をめぐってお菓子をもらうことでしょうか。“Trick or Treat!”とは、直訳すれば「いたずらか、お菓子か!」という意味です。
「お菓子をくれないと、いたずらしちゃうよ!」と、怖い仮装をした子どもたちが迫ってくると、迎える大人も少しドキドキしてしまいますね。アメリカでも日本でも、普段触れ合う機会の少ない近所の大人たちが一緒に参加できる地域密着型のイベントになってきているようです。
読み聞かせのポイントとしては、とにかく韻を踏んだ詩の美しさを堪能したい絵本です。例えば1ページ目には、短く刻んだ言葉がきれいに押韻されています。
原文:
”Pumpkins round
Cover ground.
Vines twirl.
Children whirl.Cool breeze
Blows the leaves.
Happy shouts
Are all about.”
日本語訳:
「かぼちゃが辺り一面に
覆われた地面に
つるがくるくる
子どもたちもぐるぐる涼しい風が心地よく
葉っぱをサッと舞い上げて
子どもたちの楽しい声が
辺りいっぱいに聞こえる」
ところで、ジョージは一体何の仮装をしたのでしょう? なんと、黄色い帽子のおじさんの格好でした!
息子がまだ未就園児ほどの年齢のころから、近所のお友だちと一緒にハロウィンの仮装パーティを楽しむ機会に恵まれました。今では高学年になったというのに、まだまだお菓子をもらい歩く気満々です。
ジョージもおじさんと一緒の服装で、仮装パーティへ行きました。もらったお菓子を持ち寄って仮装したままパーティをするのが、ハロウィンの晩最後のお楽しみになっているようですね。
仮装パーティではさまざまなゲームも行われます。絵本ではジョージが二つのゲームにチャレンジしています。
一つは“bob for apples”。水を張った桶などにリンゴをたくさん浮かせて、歯を使ってつかみ取れるかというゲームです。ジョージは桶に入ってしまいました!
もう一つは“Pin the witch on the broom”で、魔女の形に切り抜いた紙を、目隠しして箒に貼り付けていくゲームです。どちらもアメリカではハロウィンに楽しむお馴染みのゲームだそうです。
クリスマスのようにハロウィンも、アメリカから入ってきた風習が少しずつ形を変えて、日本にも定着してきています。文化の違いを知るためにも、ハロウィンが元々はどんな行事だったのかを知っておくのも良いと思います。
ジョージが教えてくれたアメリカならではのハロウィンを絵本で学んでから、その上で日本ならではの地域交流型のイベントとして楽しむのも、とても有意義なことかもしれませんね。
ライター:suppy
9歳になる息子と今まで多言語学習と世界の絵本に親しんできたアラフォーママです。
いろいろな国の言葉に触れて世界に興味を持ってほしいと思い、こども図書館やおはなし会に通って、たくさんの絵本と出会いました!
子どもと一緒に英語の発音を改めて勉強するつもりで、今も英語絵本の読み聞かせをしています♪
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