子どもに良いこと全部が詰まったスキャリーおじさんの物語集

海外絵本・英語絵本におすすめの『Richard Scarry's Best Storybook Ever』

お母さんの読み聞かせも終わり、そろそろ眠る時間になりました。こぐまくんはお父さんの肩に乗って寝室へと向かいます。まだまだベッドに入りたくないこぐまくんは、お父さんの肩に乗ったまま動こうとしません。お父さんの方がベッドの上でウトウトし始めてしまい、終いには目を閉じて寝てしまいました。お父さんは先に眠ってしまったのでしょうか?

 少しして突然目を覚ましたお父さんは

原文:“Why, I must have been dreaming”
日本語訳:なんだか夢を見ていたのかな。

と言って起き上がります。

けれども、こぐまくんの姿が見当たりません。

原文:“Where can Little Bear be?”
日本語訳:こぐまくんはどこに行ったのかな?

枕の下にも、ブランケットの中も探しましたが、こぐまくんは見当たりません。お父さんは、寝室を出て家中を探し始めます。

お母さんの提案で、お父さんがキッチンストーブの下に手を伸ばすと、なんだか柔らかくて毛むくじゃらのものを見つけました。しかしそれは、こぐまくんではなくお父さんの古い手袋でした。

こぐまくんは、どこに行ってしまったのでしょうか?

お父さんが、ふと目の前の鏡をみると、なんとお父さんの肩にのったままのこぐまくんが「うまく隠れていたでしょ?」と得意げに笑っているのでした。

海外絵本・英語絵本におすすめの『Richard Scarry's Best Storybook Ever』

両親の大らかさが子どもの自信を育てる

この本は、全部で82本のお話しが詰まったリチャード・スキャリーの傑作集です。冒頭で紹介したお話も288ページからなる本書のコンテンツのひとつとして『Goodnight Little Bear』というタイトルで収録されています。このお話は、単独で日本語版『おやすみなさいくまくん』(BL出版)としても出版されています。

お話の中に出てくるこぐまくんは、自分がちゃんと隠れられていると信じ切っているのですが、もちろん寝たふりをしていたお父さんにはバレバレです。それでも、こぐまくんとのかくれんぼに付き合ってくれるお父さんとお母さんの優しさは子どもの成功体験を重ねるにはとても良い方法で、すぐ実践できることだと思いました。子どもがたとえ未熟であっても、できないことがあったとしても、こぐまくんのお父さんお母さんが見せる大らかさが、子どもの自信を育てることに繋がります。親が大げさな嘘をついたり、否定したりして子どもが夢を追いチャレンジする精神を削ぐよりも、両親が子どもの想像力に寄り添うことが、現実を見せるよりも効果的だと感じます。

海外絵本・英語絵本におすすめの『Richard Scarry's Best Storybook Ever』

 

1冊で学習本と図鑑にもなる優れもの

本書は、物語だけでなく、アルファベットや数字、物の名前が載っている絵辞典のページなど、子どものためになるものすべてを贅沢に詰め込んだような構成になっています。対象年齢は乳幼児から7才までと幅が広く、それぞれの年齢で覚えたい知識も散りばめられています。82もあるコンテンツはそれぞれが完結しているので、途中のページから読み始めても問題ありません。これだけの種類があれば、男の子でも女の子でも関係なく誰でも好きなページが見つかるはずです。お花や楽器の名前やお城の断面図などは女の子にも喜ばれると思います。

海外絵本・英語絵本におすすめの『Richard Scarry's Best Storybook Ever』

2才の息子ニコライは、特に乗り物のページが大好きです! 本書の中の物語や詩を「読む」「読んでもらう」というよりは、好きな乗り物を探してそのページを「眺める」ことが多いです。乗り物の名前だけでなく、説明が付いているページもあるので、私も子どもにどんな乗り物なのかが伝えやすく図鑑のような使い方もできます。「Tow truck」(牽引車)のような、普段ではあまり聞きなれないような英単語は大人も勉強になりますし、「Traffic light」(信号機)のような乗り物に関連した英単語も学べるので、子どもの興味を持つ分野から徐々に広げて語彙を増やすことができます。

海外絵本・英語絵本におすすめの『Richard Scarry's Best Storybook Ever』

 

動物が織り成す「ノスタルジック」な世界観

作者のRichard Scarryは、広告業界に進むまではアメリカ軍で地図を書いていました。後に広告業界に進み、古典的な児童書を取り扱うニューヨークの出版社「Golden Books」の絵本作家として活躍するようになってからは、妻で絵本作家のPatricia Scarryとも共同で絵本を作成してきました。すでに紹介した『Goodnight Little Bear』をはじめ、『The Bunny Book』『The Country Mouse and the City Mouse』なども本書に収録されています。動物をモチーフにしたキャラクターが多く登場するのが特徴で、親子の愛情や友情にあふれ、大人も読んでいて懐かしい気持ちになる作品ばかりです。

海外絵本・英語絵本におすすめの『Richard Scarry's Best Storybook Ever』

どのお話から読もうか迷ってしまう程のボリュームで、実は私と息子もまだ読んだことのないページがあるほどです。十人いれば興味も十通りです。お父さんとお母さんは是非お子さんと一緒にとびきりお気に入りの1話を見つけて欲しいと思います。

プロフィール

mayuko

ライター:mayuko

外語大学で第二言語習得やマルチリンガル教育について勉強しました。卒業後、モスクワ生まれのロシア人と結婚し2015年に長男を出産。家族全員で日・露・英のトライリンガルを目指しています!
平日は正社員として働いているため、子どもと遊ぶ時間が充分に取れないことに対して罪悪感に苛まれる時もあります。せめて動物と電車の絵本が大好きな息子のために、いつでも好きな時に本を読める環境を作るよう工夫しています。

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