エリック・カールがお届けする北アメリカのこぐまくん、母探しの冒険

海外絵本・英語絵本におすすめの『baby-bear-baby-bear-what-do-you-see』

ある日、こぐまくんはお母さんとすっかりはぐれてしまいました。高い木によじ登って上から探してみても、お母さんはどこにも見当たりません。一人になってしまったこぐまくんはなんとも不安そう。すぐさま地上に降り立って、こぐまくんはお母さんを探すための冒険に出かけます。

原文
“Red fox, Red fox, what do you see?”

日本語訳
「アカギツネさん、アカギツネさん、何見ているの?」

冒険のはじめに出会ったアカギツネに、こぐまくんが尋ねます。

原文
“I see a flying squirrel gliding by me”

日本語訳
「すぐそばを滑走するモモンガを見ているよ」

海外絵本・英語絵本におすすめの『baby-bear-baby-bear-what-do-you-see』

こうしてアカギツネに始まり、こぐまくんの前には伝統的な北アメリカの動物たちが次々と現れます。

Red fox(アカギツネ)
Flying squirrel(モモンガ)
Mountain goat(シロイワヤギ)
Blue heron(アオサギ)
Prairie dog(プレーリードッグ)
Striped skunk(シマスカンク)
Mule deer(ミュールジカ)
Rattlesnake(ガラガラヘビ)
Screech owl(アメリカオオコノハズク)

10匹もの動物と巡り合い、こぐまくんは、やっとの思いでお母さんをみつけました。嬉しそうなお母さんの姿を見て、動物たちも安心しました。

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動物の名前に苦戦! 発音や意味も意外と難しい

絵本の中では、Flying squirrel(モモンガ)が出てきますがsquirrelという単語はrの音が重なり、日本人にとっては発音が難しいと言われる単語のひとつです。カタカナで言うと「スクワール」という表記が近いですが、舌を口の中でしっかり巻いてrを発音しなければいけません。

私も大学で英語を勉強したとはいえ、発音に自信のない単語に出くわすことがしばしばあります。読み聞かせをするとき、発音に対して神経質になる過ぎる必要は無いですが、なにしろ子どもは真似っこの天才です。パパ・ママの発音の誤りも上手に真似してしまうかも……。辞書で発音記号や音声を確認し、なるべく正しい発音で読み聞かせてあげられれば、お子さんが大きくなってから直す手間もなく、より自然に英語を覚えることができますね。

また子どものための絵本といっても、Blue heron(アオサギ)のように聞き慣れない動物の名前や見たことのない英単語が出てくることもあります。そういうときは辞書や図鑑、インターネットで子どもと一緒に調べてみるとパパとママも勉強になりますよ。

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動物の繊細な表情とリズミカルなセリフ

絵本を開くと、たちまちダイナミックなコラージュが目に飛び込んできます。背景が白いこともあって、カラフルに彩られた動物たちが映えて見えます。こぐまくんが動物たちと巡り会う場面では、見開き2ページをまるまる使って動物それぞれの習性や特徴を的確に捉えた、動きのある描写がされています。

海外絵本・英語絵本におすすめの『baby-bear-baby-bear-what-do-you-see』

またコラージュ作品でも登場人物の表情が生き生きと描かれています。特に、こぐまくんが見せるお母さんとはぐれたときの不安げな表情やお母さんと会えたときの嬉しそうな表情が見て取れます。お母さんがこぐまくんを見るときの柔らかい表情からは優しさがにじみ出ています。

タイトルにもなっている”Baby bear, baby bear, what do you see?”(こぐまくん、こぐまくん、何みているの?)という言い回しは、絵本の中でも繰り返し使われています。とてもリズミカルで子どもの耳に残りやすいセリフです。ぜひ、声に出して歌いながらお子さんと一緒に読んでみてください。

言語習得の研究では、単語の意味を一つずつ覚えるよりも、文でまとめて覚える方が効果があると言われています。リズムに乗って読むことは、子どもにとって、より一層楽しみながら英語を覚えることができる良い方法です。

子どもと一緒に北アメリカの動物を学べる絵本

エリック・カールは1929年にニューヨークで産まれ、幼少期に母親の祖国であったドイツへ移住しアートを学びます。その後アメリカに戻り、グラフィックデザイナーとして働いていました。エリック・カールが作った広告が絵本作家のビル・マーティン・ジュニアの目に留まり、コラボレーションのオファーが来ました。本書は二人が作り上げた「Brown Bear Friends シリーズ」(全4冊)の一番最後の作品として2011年に出版されました。

海外絵本・英語絵本におすすめの『baby-bear-baby-bear-what-do-you-see』

二人の絵本は、子どもを楽しませることだけが目的ではなく、子どもにとって学びのあるものや、様々な角度からの視点を養うものになるよう工夫が施されています。今回の絵本は、北アメリカで古くから人々と共存する動物たちをより身近に感じてもらいたいという願いが込められています。日本人にはあまり馴染みのない動物たちかもしれませんが、それぞれの習性や動きに特徴があって可愛らしいものばかり。

日本でも古くから人と一緒に暮らしていた動物たちが沢山います。その中には、環境汚染や森林伐採で住む場所を無くし、今となっては絶滅危惧種として保護されている動物もいます。人と動物が長く暮らしていくために、何ができるのか子供たちと一緒に考えていきたいですね。

絵本の中では、パパとママも読み進めるのに苦労してしまう英単語が出てくるかもしれません。しかし、それは子どもと一緒に学べるとても良い機会です。わからないことを勉強するだけでなく、お子さんが興味の持った動物がいれば、その動物について調べてみると知識の幅がぐんと広がります。楽しく英語を覚えられるように家族で一緒に工夫してみましょう!

プロフィール

mayuko

ライター:mayuko

外語大学で第二言語習得やマルチリンガル教育について勉強しました。卒業後、モスクワ生まれのロシア人と結婚し2015年に長男を出産。家族全員で日・露・英のトライリンガルを目指しています!
平日は正社員として働いているため、子どもと遊ぶ時間が充分に取れないことに対して罪悪感に苛まれる時もあります。せめて動物と電車の絵本が大好きな息子のために、いつでも好きな時に本を読める環境を作るよう工夫しています。

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