
女性ならほぼ誰でも、小さい頃バレリーナに憧れたことがあるのではないでしょうか。素敵な舞台衣装、美しいスタイル、そして華麗に踊る姿にうっとり。でも、ストーリーまで興味を持ったことがあるでしょうか?この絵本は、誰もいなくなった舞台で、少女がこっそり練習をしていた時に起こった不思議な出来事からはじまります。有名な白鳥の湖の物語をわかりやすくていねいに、素敵な絵と共に読んでみましょう。
主人公のエラベラは大好きなバレエのレッスンに出かけます。今日は「Swan Lake(白鳥の湖)」のレッスンです。バレエの先生は箱型のオルゴールを持っていました。中を開けると小さなバレリーナの人形が音楽とともに踊っています。そのオルゴールの音楽とともに踊る子供たち。その中の一人が先生に頼みます。
原文
“Will you tell us about the swan princess?”日本語訳
「白鳥の湖の話を聞かせて」
子供たちも夢中で聞いていますが、話の途中でオルゴールが止まってしまいます。さあ、もうレッスン終了の時間です。みんなが急いで帰り支度をしている間、エラベラはもう一度オルゴールの蓋を開けて音楽を聞いてみます。すると音はどんどん大きくなっていきました。そしてエラベラは何か白いものがレッスン場を飛んでいるのを見かけます。その白いものは白鳥でした。白鳥はエラベラの近くで止まり、そして人間の姿になりました。
原文
“You must be the Swan Princess!”日本語訳
「白鳥のお姫様でしょ!」原文
“Yes, I’m Princess Odette.”日本語訳
「そうよ、オデットよ。」
エラベラは物語の中に迷い込んでしまったようです。愛し合うオデットと王子さまを、悪魔の魔の手から救うため奮闘するエラベラ。はたして、エラベラは2人を守ることができるのでしょうか?
当時、女の子らしい本を探している時にこの絵本を見つけました。 繊細なタッチで描かれたバレエのおはなしは、子供たちはもちろん親も夢中になって読みすすめられます。悪魔の魔術のせいで、黒鳥のオデールをオデットと間違えて愛を誓ってしまった王子さまの場面では、当時4才だった娘は泣き出してしまいました。その後オデットと王子さまが結ばれる場面では親子共々笑顔になったのを覚えています。
エラベラがバレリーナたちに出会うこの絵本は、このほかにも Sleeping Beauty(美女と野獣)、Cinderella(シンデレラ)、 Nutcracker(くるみ割り人形)、 Midsummer Night’s Dream(真夏の夜の夢)とシリーズ化されており、バレエを身近に楽しめます。著者のジェームス・メイヒューさんは、1994年にはNew York TimesでOne of the ten best illustrated booksに選出されました。
確かにこの本の繊細な絵はバレエの物語にぴったりで、読み終えた後は、まるで実際のバレエを観賞したような気分になりました。そんなジェームスさんは、最近ではテレビの脚本や子供向けの舞台のイラスト演出、そしてコンサートの美術協力も手がける多才ぶりで、子供たちに限らず大人にも夢を与え続けてくれています。
音遊びが大好きな英語圏特有のタイトルと、繊細な絵に興味を持ち手にとった絵本でしたが、実はきちんとバレエを見たことがなかった私にとっても、子供たちと一緒になって夢中になれる絵本でした。ちょっと敷居の高いバレエのものがたりを、エラベラと共に楽しんでみてはいかがでしょうか 。
ライター:Sorairotaraco
9歳と4歳の娘のハハです。
上の子は目下本の虫。下の子も本の虫候補生で、毎晩絵本の読み聞かせを心待ちにしています。
苦手な英語とフランス語の発音は、声に出して読みながら何度も繰り返し、コツをつかみたいと日々奮闘中。英語の言葉遊びの楽しさやフランス語の音の美しさを、絵本で体感しながら読み聞かせを楽しんでいます。
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