さむーい日に親子で読みたい絵本『THE HAPPY DAY』(はなをくんくん)

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まだまだ寒い日が続きますね。この絵本は、深い雪に包まれた森の中にいる動物たちのことを描いたお話です。おうちの中で過ごすことが多くなるこの時期に、ぜひ子どもたちと一緒にこの絵本を読んでみてほしいと思います。シンプルな絵とお話ですが、読みおえた後にほんわかとした温かい気持ちになれることでしょう。

雪が降り積もる野山ではいろいろな生き物たちが冬眠しています。野ネズミ、クマ、カタツムリ、リス、やまねずみ……。あるとき、みんな一斉に目を覚まします。そして、はなをくんくんさせるのです。匂いのするほうへ向かってみんなかけだします。その匂いのする場所へたどり着くと、みんなは笑ったり、踊ったりして喜びます。みんなの輪の中にあったのは、一輪の黄色い花でした。

春の訪れが待ち遠しいのは動物も人間も同じですね。白黒で描かれた静かな絵が続き、最後にぱっと黄色い花が現れたとき、読んでいる私も嬉しくなりました。簡単な動詞も出てきますので、それを実際に体を動かし表現しながら読み聞かせをすると、言葉と動きが自然と身につくと思います。  

生き物たちの動きに注目! 動詞を覚えてみよう

 マーク・シーモントさんによって丁寧に描かれた生き物たちは、白黒ですがとても生き生きとしています。丸くなって眠る姿は愛らしく、目を覚まして動き出した生き物たちは一匹一匹がそれぞれに違う動きや表情をして、命を吹き込まれたかのようです。

そんな素敵な絵を見ながらお子さんと一緒に生き物たちの動きを真似しながら読んでみると楽しいですよ。

出てくる動作は“sleep”,“sniff”,“open one`s eyes”,“run”,“laugh”,“cry”,“stop”,“dance”です。

原文
“The field mice are sleeping.”

日本語訳
「のねずみが ねむってるよ。」

目をつぶり、頭を傾けたり、ごろんと横になって寝たふりをします。絵をよく見るとすごく狭いところにみんなでくっついて眠っていますね。

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原文
“They sniff.They run.”

日本語訳
「みんな はなをくんくん。みんな かけてく」

はなをくんくんさせて、手をこしにあてて走る仕草をしてみましょう。すると子どもは、くんくんすることで「何のにおいかなぁ」と考え始めます。次のページが早く見たくなってきます。

続々と生き物たちが出てくるページが続きます。

原文
“They sniff.They run.They stop.”

日本語訳
「みんな はなを くんくん。みんな かけてく。みんな ぴたり。」

原文
“They laugh.They dance”

日本語訳
「みんな うっふっふ。わらう、わらう。おどりだす。」

ここは、ママが楽しそうに笑顔で読んであげると、見ている子どももつられてにこにこしてきますよ。

原文
“They cry. Oh! A flower is growing in the snow.”

日本語訳
「みんな『うわぁい!』さけびだす、『ゆきのなかに おはなが ひとつ さいてるぞ!』」

ママは、大げさに喜んでみましょう!

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 生き物の名前は英語でなんて言うの?

まず、5才の息子に読んであげました。「『The Happy Day』の意味は幸せな日だよ、どんな日なんだろうね」と話しかけました。

野ネズミが出てくるところで、息子は「ネズミが寝てる」と言うので、ねずみはmiceっていうんだよ、と言いながら眠る仕草をして見せながら英語で読みました。そのあとは、他の動物たちも出てくるので英語で名前を言い、二人で一緒に眠る動作をしながらページをめくりました。

めずらしいことにカタツムリの冬眠を描いてあるので、こんなに密集して寝ている姿を見たことがない息子は「これは何?」と聞いてきました。

「snailはカタツムリだよ。」と伝えました。

1才半の娘も寄ってきて、絵本を見て一緒にくんくんしたり、走ったり、笑ったり……そんな楽しい時間を過ごすことができました。最後のページまで「何があるのかな?」という気持ちをひっぱりながらパッとページをめくると、集中が続くと思います。

動物たちにとっては、春の象徴である「花」が幸せの象徴であるのに対して、息子にどんなことが幸せか聞いたら、今興味のある「テレビ番組を見るとき」というようなことを言っていました。家族でハッピー(幸せ)について話してみるのもいいかもしれませんね。

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作者ルース・クラウスさんについて

  この本の作者ルース・クラウスさんは1901年、アメリカ合衆国のメリーランド州ボルチモア出身です。1993年に亡くなるまで数々の子ども向け絵本を作ってきました。日本でも訳されているものが多く、「はなをくんくん」のほかにも、画家である夫と一緒に作った『The Carrot Seed』(『にんじんのたね』、こぐま社社刊)、『The Happy Egg』(『しあわせのちいさなたまご』、あすなろ書房社刊)や、モーリス・センダックが絵を描いた『A Hole Is to Dig』(『あなはほるもの おっこちるとこ』、岩波書店社刊)、『I’ll Be You and You Be Me』(『ぼくはきみで きみはぼく』、偕成社社刊)といった作品などがあります。興味がある方は、こちらも併せて読んでみてくださいね。  

 黄色の表紙に黒の動物が印象的な『The Happy Day』は、読み終えてみて、「あぁ! この黄色は花の色と一緒だ!」と気づきました。この黄色はテーマカラーだったのですね。カラフルな絵本が多い中、一見地味な絵ですがかえって白黒の中にぽつんと咲く一輪の花の黄色が目立って効果的な表現となっています。本当に大切なものは何かを気づかせてくれたような気がしました。

ロングセラーの絵本とは、派手さはないけれど心の奥にしっとりとしみ込んできて、いつまでもその残像が残っているようなものなのかもしれません。 

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プロフィール

スフレ

ライター:Souffle

6歳、5歳、0歳の子どもの母です。
絵本は自分が大好きで読んだり、描いたりしています。
特に自然描写の豊かなもの、ユーモアのあるものが好きで、海外ものも含め毎晩寝る前に1冊ずつ読み聞かせをしています。子どもたちはまだ簡単な英単語しか理解していませんが、まねして発音しています。いつか絵本や読み物の舞台となった外国の地を、大きくなった子どもたちと訪れるのが夢です。

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