『しろいうさぎとくろいうさぎ』恋する気持ちを見事に表現したうさぎの結婚式

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ガース・ウィリアムズが描くかわいらしいうさぎたち。あえて色味を抑えて描かれた絵からは、幸福感がこぼれ落ちてくるよう。ページをめくるたびに、幸福感を感じられる素敵な作品です。女の子のお子さんとぜひ読んでもらいたい一冊です。

『しろいうさぎとくろいうさぎ』のあらすじをご紹介

white rabbit(しろいうさぎ)とblack rabbit(くろいうさぎ)は、大きな森に棲んでいました。2匹は毎日楽しく遊んでしました。ところが、楽しく遊べば遊ぶほど、くろいうさぎは悲しそうな顔をするのです。

“What’s the matter? ”(どうしたの?)と、しろいうさぎは聞くのですが、答えはいつも“Oh,I’m just thinking”(考えごとをしていた)と返ってきます。

the rabbits wedding

ある日、“What are you always thinking about?”(いつも何をそんなに考えているの?)と、しろいうさぎは聞いてみました。

原文
“I’m just thinking about my wish”
“What is your wish?”
“I just wish that I could be with you forever and always”

日本語訳
「ぼくの望みについて考えていたんだ」
「あなたの望みって?」
「きみといつもいつまでも一緒にいたいんだ」

それを聞いたしろいうさぎは、いつまでもふたりで一緒にいることを誓うのです。 ふたりは、森の仲間に祝福されて結婚式をあげるのでした。

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しあわせなうさぎたちを見て、結婚式への憧れが芽生えるかも!?

5歳の子どもが気に入ったシーンは、お花畑で2匹のうさぎが遊ぶシーン。
Buttercup(キンポウゲ)やdaisy(デージー)といったかわいらしいお花畑の中で、かくれんぼをするページが大好き。しろいうさぎとくろいうさぎが、ピョーンとデージーを飛び越える姿をなんども楽しそうにめくっては、眺めていました。

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くろいうさぎが悲しそうな顔をする理由は、まだ理解できませんでしたが、仲良しの二人が結婚するシーンは納得した様子で聞き入り、うさぎたちが耳にdandelion(たんぽぽ)をつけて結婚するページを、 “They became happy”(幸せになったところ)と説明しくれました。

恋心はまだ分からなくても、結婚して幸せになるお話だと理解できたようです。 動物たちが2人の結婚式を祝福するページをみて、祝福や幸福という感情を感じ取っているようでした。

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ストーリーを通じて子ども心に幸せな結婚を夢描く

作者のガース・ウィリアムズは、アメリカのイラストレーター。児童文学や絵本の挿絵画家としても有名です。「大草原の小さな家」シリーズの挿絵も務めました。

自身で文章と絵を手掛けた絵本は、この『The Rabbits’ Wedding』(邦題『しろいうさぎとくろいうさぎ』、1965年)、『Benjamin’s Treasure』(邦題『ベンジャミンのたからもの』、2002年)、『Garth Williams’s Furry Tales』(邦題『ねえ ねえ あそぼ 』、2006年)の3作が代表作です。

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この作品を大人になってから読みかえし、うさぎたちの幸せなストーリーに、さらにファンになったという人も多いでしょう。 「将来、子どもが結婚するときに、もう一度この本をプレゼントしたい」という夢を、語ってくれた友人もいます。

子どもたちにとっては、結婚という概念はまだ遠い存在。けれど、「結婚=幸せ」なんだという感覚が、この作品を読んで芽生えてくるでしょう。それが、恋なのだと気づくのはまだ先だとしても、「2人でいて楽しいからずっと一緒にいたい」という感覚を、なんとなく分かり始めるような、きっかけとなる作品です。

プロフィール

ブルア

ライター:ブルア

絵本大好きライター。学生時代に英検2級を取得。
日本語と英語両方の出版がある絵本は、なるべく両方読むようにして英語の勉強を続けています。最近の図書館には、英語版も置いてあるので、とても助かります。
6歳と1歳になる女の子の叔母です。読み聞かせをする本は、なるべく文章が少なく、絵が楽しいものを選んでいます。楽しく英語を学んだ記憶は、子供たちの中に確実に残っていくと考えています。

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