就学前に読んであげたいイギリスの名作絵本

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さあ、今日も新しい1日のはじまりです。子どもの毎日はいつも、驚きと発見に満ちあふれた冒険の連続です。そんな楽しい毎日を、絵本でも体験しませんか?

ご紹介するのは、英語圏で親しまれているわらべ歌をもとに、児童文学作家のマイケル・ローゼンが再話し、ヘレン・オクセンバリーがイラストを描いた『We’re Going on a Bear Hunt』です。

1989年に出版された本作は、イギリスで知らない子はいないと言っても過言ではないほどの名作です。『きょうはみんなでクマがりだ』(山口文生訳、評論社)というタイトルで、日本語版も出版されています。

We're Going on a Bear Hunt_mitchell_01_resize

「Bear Hunt」とは「クマ狩り」、本来は猟師さんがクマの狩猟をすることです。とても印象的なタイトルですよね。

赤ちゃんを肩車したお父さん、子どもたち、犬も連れて「クマ狩りに出かけるぞ」と、掛け声も勇ましくハイキングに出かけます。ところがなんと、ほんとうにクマに遭遇してしまったから、さあたいへん! という楽しいストーリーです。

口ずさみたくなるリズミカルな文章

お決まりのフレーズをリズミカルに口ずさみながら歩いていきます。

We’re going on a bear hunt.  
きょうは みんなで クマがりだ。

We’re going to catch a big one.
つかまえるのは でかいやつ。

What a beautiful day!
そらは すっかり はれてるし

We’re not scared.
こわくなんか あるもんか!

*日本語訳は『きょうはみんなでクマがりだ』(山口文生訳、評論社)より。

5人と1匹が進んでいくと、目の前には大草原が見えてきました。大人の腰の高さくらいまである、背の高い草が一面に広がっています。

“Uh-uh! Grass!
Long wavy grass.
We can’t go over it.
We can’t go under it.
Oh no!
We’re got to go through it!”

5人と1匹は、草をかき分けながら進んでいきます。

We're Going on a Bear Hunt_mitchell_02_resize

「We’re going on a bear hunt~」というお決まりのフレーズを口ずさみながら、さらに先へ進んでいくと、今度は目の前に川があらわれました。草のときと同じように、「We can’t go over it. We can’t go under it. Oh no! We’re got to go through it!」と言って、水をかき分けながら川を渡ります。

その後も、ぬかるみ、深い森、吹雪が立ちはだかりますが、彼らはお決まりのフレーズを口ずさんで、どんどん進んでいきます。

やがて彼らは、洞窟を見つけます。恐る恐る入っていくと……クマがいました! 大きなクマです。

迫力満点のクマの登場に、5人と1匹はもうビックリ! 大急ぎで洞窟から逃げ出して、もと来た道を引き返します。吹雪の中を、深い森を、沼地を、川を、草むらを、どんどん引き返していきます。後ろからはクマが追いかけてきます。

やっと家までたどり着きましたが、クマはまだ追いかけてきます。なんとか家に逃げ込みましたが、ドアを閉め忘れた! どうしよう!

子どもはみんな言葉遊びや歌が大好き!

 たとえば、日本語版では「チャプチャプ!」と訳されている水の擬音語は、英語版では「Splash splosh!」と言葉遊びになっています。

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「Swishy swashy!」「Squelch squerch!」「Hoooo woooo!」といった擬音語が多用されたり、リズミカルなフレーズが何度もくり返されます。思わず口ずさみたくなる文章と、軽快なテンポで進むストーリーに、子どもたちは大喜びです。子どもは擬音語や言葉遊び、歌が大好きですが、その3つがギュッとつまったのが本作です。

また、難関が立ちはだかったときに発する感嘆詞「Uh-uh」は、子どもも大好きな言葉で、我先に言いたくなるようです。

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本作は、イギリスの小学校でも、よく教材として使用されています。読み聞かせるなら2歳ごろから、自分で読むなら5歳ごろから可能でしょう。

作者のマイケル・ローゼンは、『子どものためのローリエット(Children’s Laureate)』(子どもの本の優れた作家または画家に授与する称号。隔年で選ばれる)に2007~2009年に任命されたこともある詩人・作家です。

マイケル・ローゼン本人による朗読パフォーマンスの動画がYouTubeで見られますので、読み聞かせのお手本やヒントにしてみてはいかがでしょうか。

家族でクマがりに出かけよう!

お話だけでなく、イラストもとっても魅力的です。モノクロのページとカラーページがあるのですが、モノクロページでは、躍動感あふれる鉛筆の線によるイラストが印象的で、カラーページでは、やわらかな水彩タッチの色彩が美しく、異なるテイストのイラストで構成されています。

ここで1つ、遊び方の提案です。

この絵本に出てくる一家のように、「hunt」ごっこを、ふだんの生活の中に取り入れると、毎日がとても楽しくなりますよ。

たとえば、スーパーへ買い物に行くときは「We’re going on a foods hunt(食料品狩りだ)」と歌ったり、洗濯物を取り入れるときは「We’re going on a laundry hunt(洗濯物狩りだ)」と歌ったり、図書館に行くときは「We’re going on a book hunt(本狩りだ)」と歌ったり。ちょっとしたお出かけでも、気分は大冒険です。

子どもにとって、狩る獲物は何でもいいのです。石でも、木の枝でも、花でも、葉っぱでも。この歌を歌うだけで、「イヤイヤ期」の子どもとのつきあいがずいぶん楽になったという経験談を、イギリス人のママ友から聞いたことがあります。

週末は、ご家族でクマ狩りに出かけてみてはいかがでしょうか?

プロフィール

yumitchellco

ライター:yumitchellco

3歳の女の子を持つ英国北部スコットランド在住のママです。
「本との出会いは一生の財産」をモットーに娘が0歳の時から毎日読み聞かせは欠かしません。絵本を通して様々な世界を体験してもらいたいと、日々、どんな絵本を読んでいるか、どんな絵本が面白いかママ友と情報交換をしては色々な絵本を読んでいます。

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