やんちゃ坊主デイビッドと先生のやりとりで、子育ての奥深さを痛感!

海外絵本・英語絵本におすすめの『devid-goes-to-school』

小学校に通うことになったデイビッドは、いつも先生に‟NO, David!”(だめよデイビッド!)と怒られています。自由気ままで、なかなか言うことを聞いてくれないデイビッド。

「男の子は、元気いっぱいなくらいがちょうどいい!」などと、部外者は簡単に言いますが、実際にデイビッドのような男の子を育てているママや、担任をしている先生たちは、笑い飛ばして読めないかも? それくらいリアルなやんちゃ坊主デイビッドの姿が描かれている絵本です。

新一年生にもオススメのデイビッドの小学校生活

海外絵本・英語絵本におすすめの『devid-goes-to-school』

小学校に通い始めて1ヶ月が経ち、姪に『David goes to school』を読んでみました。小学校生活に少し慣れたころに、同じく小学校に通うデイビッドの生活を見て、身近な学校の場面に共感できるところがあるかな? と思ったからです。

彼女によると、「ここまで悪い子は学校にはいない」とのこと。そう、この絵本の主人公デイビッドは、なかなかのきかん坊です。

作者デイビッド・シャノンの描く豪快な絵には、絵本からデイビッドの活力があふれ出てくるようなインパクトがあります。姪は、絵については「ちょっとこわい」という感想でした。そのくらい迫力があります。

海外絵本・英語絵本におすすめの『devid-goes-to-school』

元気いっぱいのデイビッドは、いつも先生に怒られているのですが、どんなことで怒られているかというと……

原文
“NO Yelling!”
“NO pushing!”
“NO running!”
“You’re tardy!”
“Sit down!”
“Pay attention!”
“Wait your turn!”

日本語訳
「さわがないの!」
「人を押してはいけません!」
「走り回ってはいけません!」
「遅刻ですよ!」
「席に戻りなさい!」
「よそ見するんじゃありません!」
「順番を待ちなさい!」

これは、まだごく一部です。ページ毎に、デイビッドは先生に怒られています。これでは、先生も大変ですね……。でも、この絵本の先生は、とても我慢強くデイビッドを見守っているのを感じます。 

褒めることと、愛情ある“NO!”どちらも根本にあるのは愛情

海外絵本・英語絵本におすすめの『devid-goes-to-school』

ページ毎に‟NO!”と言われているディビッドを見ると、あるがままのディビッドの資質である「自由気まま」という性質をつぶしてしまうのではないか? という危惧を感じます。

しかし、デイビッドは叱られて当然のことをしています。どこを叱って、どこをありのまま受け入れるかという見極めが、子育ての難しいポイントなのではないかと思います。絵本の中で、先生がデイビッドに‟NO!”というのは、デイビッドの安全を心配している場合か、社会のルールを覚えて守る人間になってほしいと願うからです。

つまり、デイビッドに対する先生の‟NO!”の中には、根底にデイビッドに対する愛情が込められていると言えるでしょう。読み聞かせをするときも、叱る口調でありながらも、愛情をこめて‟NO!David!”と読むと、子どもたちの共感を得られると思います。絵本の最後、先生が唯一デイビッドを褒める場面があります。

原文
“Good Job, David!”

日本語訳
「よくやったわね、デイビッド」

先生に褒められたデイビッドの表情は、とてもうれしそうです。褒めることと、叱ること、両方とも愛情をもって行うからこそ、子どもの心に響くのではないのかな? と感じる素敵な場面です。

やんちゃ坊主デイビッドのモデルは作者デイビッド・シャノンの子供時代

海外絵本・英語絵本におすすめの『devid-goes-to-school』

絵本の作者デイビッド・シャノンは、1959年生まれ、アメリカのワシントン州出身の絵本作家、イラストレーターです。

『David Goes to School』(『デイビッドがっこうへいく』,評論社刊)の他にも、『No, David! 』(『だめよ、デイビッド 』,評論社刊) 『David Gets in Trouble』(『デイビッドがやっちゃった! 』,評論社刊)などの、「デイビッド」シリーズを出版しています。

「デイビッド」シリーズに登場するデイビッドとは、作者の子供時代をモデルに描かれています。

シリーズの第一作『NO David!』の作者の言葉によると、デイビッドシリーズのコンセプトは、誰もが子供時代に聞かされるさまざまな“NO!”について描くこと。なるほど、絵本の中にはたくさんの“NO!”が登場します。子どもの成長過程で大人が発する“NO!”とは、世界各国共通の言い聞かせの言葉なのかもしれませんね。

そしてこうも言っています。

原文
“Of course, “yes” is a wonderful word…but “yes” doesn’t keep crayon off the living room wall. ”

日本語訳
「YESというのは確かに素敵な言葉です。でも、YESと言うだけでは、リビングルームの壁は、クレヨンのいたずら書きでいっぱいになってしまいます。」

「YES」と言うだけの子育てならば少しはラクなのかもしれませんが、言うべきところは「NO」と言わないと、秩序も何もあったものではありません。子どもたちが、社会性を身に着けるために、「NO」と伝えることが大人の義務なのですよね。

子育ての中での「イエス」と「ノー」のバランスについて、意外にも深く考えさせられる絵本でした。

プロフィール

ブルア

ライター:ブルア

絵本大好きライター。学生時代に英検2級を取得。
日本語と英語両方の出版がある絵本は、なるべく両方読むようにして英語の勉強を続けています。最近の図書館には、英語版も置いてあるので、とても助かります。
6歳と1歳になる女の子の叔母です。読み聞かせをする本は、なるべく文章が少なく、絵が楽しいものを選んでいます。楽しく英語を学んだ記憶は、子供たちの中に確実に残っていくと考えています。

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