子どもたちの大好きな“宝物”から教わる大事なもの

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ライター:miraipianoroom

魔法使いのティベリアが海へ行く不思議な物語。海は広くていろいろな出会いがあります。この絵本は、人との出会いや、人の優しさ、友情を描いた冒険物語。大切なものは何か考えさせられる、あたたかくてほっこりする絵本です。

魔女が女王になるための宝探しに出発します!

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とある魔女の島では、女王ダルーシアが400年もの間に渡り国を治めていましたが、次の魔女に交代することになりました。新しい女王は宝探しによるコンテストで決まることになり、多くの魔女が宝探しに出掛けているところでした。

魔女のティベリアは、宝探しには興味がなかったのですが、親友カラスのエミリオが”Let’s go! You would be a great queen, and the treasure hunt will be fun.”(一緒に宝探しに行こうよ!楽しいよ!)と強くすすめるので、ティベリアはエミリオと一緒に宝探しに出掛けることになりました。

彼女の魔法のほうきは、どこまでも飛んでいくことができます。

宝を求めて飛んでいたある時、突然魔法のほうきが壊れてしまい海の中へ。ティベリアたちは海の中を深く泳いでいくのですが……。そこでティベリアたちはいろいろなものに出会い、いろいろなものを見つけます。黄金に輝く真珠、古い海底都市、そして出会ったクジラ……。

魔女の島にティベリアが持って帰ったものとはいったい?

さぁ、魔女の冒険がはじまります!

宝探しよりも、ティベリアには気になるものがありました

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日常生活でお買い物に行ったりすると、子ども達の多くはお菓子コーナーやおもちゃコーナーに真っ先に走りますよね。美味しそうなもの、楽しそうなものに目がくらんで、お母さんとはぐれてしまう、なんてことも……。

2年生になる次女は、最近でこそお菓子やおもちゃコーナーで長時間、立ち続けなくなりましたが、それでもやはりお菓子などには惹かれる時があります。

絵本の中では、カラスのエミリオが白鳥のような魚を見つけた時に、“Why, it’s a king’s ransom, and all we have to do is swoop down and pick it up. ”(あれが宝にいいんじゃない?」と提案するのですが、魔女のティベリアは気にせずに先へどんどん進んで行きます。

次女は、エミリオの提案が目に入らなくなるほど欲しくなった、ティベリアが“見つけたもの”が気になるようでした。

真っ黒な深い海に白く輝く魚でもなく、海に沈んだ巨大な海賊船でもなく、古く沈んだ海底都市も目に入らなくなるほどの何か。まさにスーパーで「おいしそうなものを見つけた!」時の表情で、絵本を読み進めていました。

また、最後の挿し絵も気になったようで、ずっとその絵を見ていました。

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それはクジラが空を飛んでいる絵。

水族館などで水の中を泳ぐクジラしか見たことがないので、「なんで空を飛んでいるのか?」とても不思議そうでした。

この絵では魔女もクジラも、なんだか笑っているように見えます。

絵の中央で女王の冠をかけられようとしてる魔女は、そう、ティベリアです。彼女は一体どんな宝を持ち帰ったのでしょうか。

翻訳していて私もとても感動するページでした。

ほっこりするあたたかい挿絵で、やさいい気持ちが生まれます

著者のアルカディオ・ロバートは1955年スペイン生まれ。この絵本の原題は”Der grösste Schatz”(最大の宝物)で、元々はドイツ語で書かれてたものが、英語に翻訳されたのが本書です。日本語版も『そらをとんだ くじら』のタイトルで講談社から出版されています。

この絵本に惹かれたポイントとなったのは、表紙に描かれた空を飛ぶクジラの絵でした。

どことなくにっこり笑っているクジラと、その周囲を飛ぶ小さな魔女とカラス。どこかほっこりするような温かみのある表紙で、開いて読んでみると、「出会いって本当に大切なものなんだなぁ」と感じられる絵本でした。

子どもが大きくなると、お友達とのトラブルや、勉強につまずいたりと言った、社会に適応しなくてはならない問題が出てきます。世の中にはもちろん、美味しい食べ物や、欲しい宝物がたくさんありますが、それよりももっともっと大切なことは何か、を教えてくれる、とても素敵な絵本です。

子育てにおいて「絵本」と聞くと、読み聞かせをしなくちゃとか、たくさん読ませた方がいいのかなとか、母親としての心配や大変さがいろいろと出てきてしまいますが、この本は大人が読んでも、心があたたかくなり、優しい気持ちになる絵本です。

お母さんの心が優しくなると、子どももその優しさを敏感に感じ取って、子どもにも優しい気持ちがうまれて来ることと思います。

空を飛んだくじらと一緒に、夢のある絵本の中をお子さまと一緒に冒険してみませんか?

プロフィール

miraipianoroom

ライター:miraipianoroom

3年生と2年生の娘がいます。特に下の子は絵本大好きで、「やけに静かだなぁ……」と思って見てみると、黙々と絵本を読んでいることが多々あります。
普段は音楽を仕事にしており、小さな子供たちのサークルで絵本を読み聞かせるほか、絵本に合わせた即興演奏を届ける活動をしています。英語は苦手なのですが、英語の持つ独特なニュアンスを、日本語を駆使して素敵に訳せるよう頑張っています!

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