
子どもの頃、秘密の扉や宝物探しに夢中になった思い出はありませんか? 何かを探すってドキドキわくわくしますよね。『Rapido`s next stop』は、仕掛けを楽しみながら学べる英語絵本です。
表紙をめくると……主人公は絵本を読んでいるあなたです。お話の中では、赤い宅配車に乗った宅配員になりきってページをめくっていきます。
Rapido社のトラックの前には、お客様から託された荷物の山。さぁ、何を運ぶのかをメモして、Rapidoの赤い宅配車で出発します! 港町からにぎやかな繁華街を抜けて、病院や、駅前、そして郊外へと車は走ります。良く見ると建物には仕掛けが! 仕掛けになっている建物をめくると、お客様が今か今かと荷物の到着を待っています。
荷物を運びながら、建物や人々の日常の様子を眺めるのも楽しみの一つです。じっくり見たい、でものんびりしていると待っているお客様を待たせてしまう……はやる気持ちを抑えつつページをめくっていきます。
『Rapido`s next stop』は、もともとフランス語の『Rapido Dans La Ville』という絵本を英訳しています。
私がこの絵本を見つけたのは、たまたま書店の洋書コーナー。白と黒のコントラストの強い大判の表紙にひきつけられて手に取りました。
目立つ見た目は幼い子にも印象に残りやすそう。子どもの好きな車がメインキャラクターだし、日常で使われる単語や言い回しがシンプルな文章で、楽しく学べそうだなと思いました。
どこにでもあるような港町や繁華街、郊外を描いた絵は、外国の景色なのに、日本でも見られるのであまり違和感がありません。子どもたちにも受け入れられやすいのではないでしょうか。
仕掛け以外にも、いろいろなところでドラマが展開されているので、子どもさんと一緒に人物の動きにも注目してみるとおもしろいですよ。
絵本を読むときは、Rapido(赤いトラック)を探すところからはじめましょう。きっと、子どもはすぐに見つけますよ。
その次は、Rapidoが届けるものを探します。お届け物は仕掛け部分の下に隠れているので、子どもに1つ目の仕掛けをめくってみせ、英文を読みます。すると「あっ、絵が隠れているんだ!」と気が付き、他にも仕掛けがないか探し始めます。子どもは仕掛けが大好きですね。
我が家では、7才と5才の子ども2人で競うように仕掛け探しをしていました。幸いどのページを開いても2つずつ仕掛けがあるので、けんかにならずに済みました。
仕掛けを開くときは、「Open!」と言って、仕掛けになっている建物をぱっと開きます。仕掛けに隠されていた人達が現れたら、オレンジ色のスポットライトが当たっている人を探して、英文を読み上げましょう。
原文
“I`ve had a good sleep, So what more could I want Than-delivered by Rapido-A delicious (クロワッサンの絵)?”日本語訳
「よくねたから、おなかがすいた。ラピードが配達してくれるおいしい(クロワッサンが)食べたいな。」
英文を読んだら子どもに質問してみましょう。「この人は何を欲しがってるのかな?」「パン?」と聞くと、子どもは「Yes! A croissant」「Croissant」と答えていました。
お届け物は絵で描かれているので、英単語の読み方がわからないときは、最後のページを見てください。最後のページでは、Rapidoが夜の車庫で今日配ったものを思い出しています。イラストと共に英単語も載っているので、子どもと一緒に一つひとつ声に出して読むのもいいですね。
家で、子どもの手の届くところにこの本を置いていると、5才と7才の子ども達は自然と手に取っています。1才の子もお気に入りです。字が読めない子でも、はっきりした絵と仕掛けに興味を持ちやすいと思うので、小さなお子様は一緒に遊びながら読んであげるといいかもしれませんね。
この『Rapido`s next stop』を製作したのは、絵Joelle Jolivet(ジョエル・ジョリベ)、文Jean Luc Fromental(ジャン・リュック・フロマンタル)の2人。2人は他の作品でも制作を共にしています。
Jean Luc Fromentalさんは編集者を経てコマーシャルやアニメーション制作にも関わり、現在は作家として活躍しています。
調べてみると、日本では『365 Pinguine』(『365まいにちペンギン』、ブロンズ新社刊)という絵本が出版されていました。算数の要素があったり、環境問題にまで踏み込むような内容なので、一見難しそうなテーマですが、読者からは非常に高い評価を得ているようで、私も気になっています。ちなみにこちらの絵もジョエル・ジョリベさんです。
Joelle Jolivetさんは、1965年パリ生まれ。リトグラフを学んでいます。
絵本は『365まいにちペンギン』のほか、『Dans le livre』(『本のなかには』アノニマ・スタジオ刊)、『Le schmat doudou』(『おじいちゃんのもうふ』、アノニマ・スタジオ刊)『Petits chefs en cuisine』(『プチシェフのためのフレンチレシピ―ホテル・リッツの子ども料理教室より』学習研究社刊、現在絶版)などが日本語に訳されています。
Joelle Jolivetさんの絵は絵本だけでなく、フランスの郵便切手にもなるほど有名。Joelle Jolivetさんは、世界中の絵本作家を目指す人々の登竜門「ボローニャ国際絵本原画展」が行われる、イタリアのブックフェアにも毎年招待されているようで、ボローニャの市場や広場などの様子を版画で描いた作品も描いています。
面白くて、シックでデザインセンスのいい素晴らしい絵本でしたね。版画で細かいところまで描かれているのに、すっきりして見えるのは、厳選された色使いだからでしょう。無造作に部屋に置いてもおしゃれです。
子どもの物だけにしておくのはもったいないくらい! 『Rapido`s next stop』は、大人の方にもおすすめの絵本です。
ライター:Souffle
6歳、5歳、0歳の子どもの母です。
絵本は自分が大好きで読んだり、描いたりしています。
特に自然描写の豊かなもの、ユーモアのあるものが好きで、海外ものも含め毎晩寝る前に1冊ずつ読み聞かせをしています。子どもたちはまだ簡単な英単語しか理解していませんが、まねして発音しています。いつか絵本や読み物の舞台となった外国の地を、大きくなった子どもたちと訪れるのが夢です。
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