めくって、学ぶ! 遊んで学べるカラフルな仕掛け絵本

海外絵本におすすめの『dans ma ville』

小さな頃、外国の景色を見てワクワクした思い出はありませんか? 『DANS MA VILLE』は、カラフルなヨーロッパの街並みが描かれた絵本です。めくるだけの単純な仕掛けで楽しく遊びながら、ヨーロッパの街や文化について学べます。

 

海外絵本におすすめの『dans ma ville』

 

『DANS MA VILLE』には、フランス……というよりはヨーロッパの街でお馴染みの施設が描かれています。パン屋、警察署、レストラン、雑誌屋、床屋、銀行、郵便局、薬局、診療所、スーパーマーケット、車の修理ガレージ、ガソリンスタンドの12の施設が登場。

絵本のタイトルにあるVILLEとは大きめの街のことで、パリをはじめ地方都市はもちろん、パリ郊外の市なども指します。フランスの田舎町には警察署やパン屋さえもないところもありますから、大きめの街の話と強調するためにタイトルにわざわざVILLEを用いたのでしょう。

『DANS MA VILLE』には、ツマミを引っ張ったりするような、小さな子が遊ぶとき少し難しいような仕掛けはついていません。使用されている仕掛けは、シンプルにめくる形の仕掛けのみですが、大きな仕掛けの下に小さな仕掛けがいくつも隠れているなどの工夫がされています。

対象年齢は4才からです。一般的な仕掛け絵本のような、壊れにくいように分厚い紙で作られていません。素材は、画用紙ほどの厚手の紙が使用されていてすっきりしています。

あいまいになりがちな単語も載っているから大助かり

普段から街で目にする物事でも、いざ正式な名前を聞かれるとわからなかったり、適当に覚えていたりすることが多いと思います。特に日本語以外の言語だと起こりがち。例えば、銀行の現金輸送車や、救急車等の上についている回転警光灯などはすぐに名前が出てこないですよね。 

基本的にフランス語は外来語をそのまま使用することがないので、外来語をフランス語に言いなおした独特の言い回しや単語があります。例えば、車いす用のスロープはla rampe d’accès、バーコードはcode-barres。本の中に出てくるので勉強になりました(主に親が? 笑)。

絵本にでてくる施設で働く人々の説明も、説明文の要点となる名詞と動詞が太字になって仕掛けの裏などに書いてあります。子どもが保育園や幼稚園に通っている頃は、まだ文章をスラスラ読めないので、この太字の単語だけを読ませていました。

 

街の成り立ちから文化の違いを知る

絵本に出てくるいくつかの施設は、日本とは異なるスタイルなので、日本の街の様子と比較すると面白いと思います。 

例えば、日本では薬局は調剤薬局とチェーン店のドラッグストアとがありますが、ドラックストアに相当するお店がフランスにはありません。また、フランスには絵本や文庫本が売っている本屋とは別に新聞や雑誌だけを扱う本屋もあるので、日本の本屋とは少し違います。他にも、フランスで医者に診てもらいたいと思ったら、病院ではなく、複数の専門医が集まった診療所のような施設に行きます。このスタイルも日本にはない形式です。

絵本にでてくるお店や施設に注目すると、日本とは違う点がたくさん見つかると思います。

 

海外絵本におすすめの『dans ma ville』

 

子ども達に『DANS MA VILLE』を初めて渡したとき、日本とフランスの文化の違いも学んでくれたらいいなと思っていましたが、それは少し高望みだったようです。実際、子ども達が幼稚園の頃は、あまり文化的、施設的な違いなどには関心がなく、読み聞かせをなんとなく聞いていただけのようでした。

しかし、上の子が小学校2年に進級する前のある夏の日、日本に一時帰国していたときに「どうしてフランスにはPolice(警察/警官)と gendarme(憲兵隊/憲兵)がいるのかな?」と聞いてきたことがありました。

実際フランスでは、パリやマルセイユなどの大都市(VILLE)にはPoliceが配備されていますが、地方では gendarmeしかいません。そう説明すると、子どもは良く見ているもので、「じゃぁ、うちの近所で見かけるPolice municipalは何?」とさらに聞いてきました。Police municipalは市が任意で作っている組織ですが、市民を守るガードマン的な立場です。

文化の違いに興味をもった良い機会だったので、「どうしてフランスにはこんなにPoliceの種類があるのかな?」と何気なく聞いてみると「フランスの方が悪い人多いからじゃない?」と返ってきました (笑) 。

大人にとっては、国より治安が異なるのは当たり前だと感じるかもしれませんが、子どもも日本とフランスの治安の違いを肌で感じているのだなと思いました。

2つの文化を比べることで、その国の社会情勢、治安などにより施設や組織、お店でさえも様子が違ってくるということを話合えました。

海外絵本におすすめの『dans ma ville』

乗り物好きならば他の仕掛け絵本も試してみて!

 

Sophie Amenの横長の仕掛け絵本は、『DANS MA VILLE』の他にイラストレーターを違えて2冊出版されています。『Les Transports』と『Le chantier』(いずれもVengeur masqué社刊 )。

残念ながらまだ日本語に翻訳されていませんが、乗り物や工事現場のブルドーザーなどが好きなお子さんであれば見て遊ぶだけでもおすすめです。

『DANS MA VILLE』の絵を描いたCharles Dutertreが手がける絵本は、フランスを中心に世界中で数多く出版されており、ジャンルもさまざまでフランスの絵本及び児童書では必ず見かけます。

彼のホームページ(フランス語)で彼のアートワークを見ることができます。

世界にはさまざまな国があり、国により文化は違ってきますよね。一見似たようなヨーロッパの街並みでも、細かくみていくとまったく違っていることも多いんですよ。

国特有の文化の違いは、実際に住まないと感じにくいものかもしれませんが、小さな頃から絵本を通して外国の文化に触れればきっと世界が広がりますね。

海外絵本におすすめの『dans ma ville』

プロフィール

Jintk

ライター:Jintk

4歳違いの二人の息子のママです。今でも幼児教育において読み聞かせを重視しているフランス。その公立幼稚園で推薦図書として毎月定期購入していた絵本を読み聞かせていました。また日本語教育として日仏両語で出版されている絵本を購入することも。フランスでは学校の勧めで発音矯正士に通わせたりするケースがあり、きちんとした発音を大変気にします。そのためCD付きの絵本があればそちらを購入するようにしています。

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