世界的ロングセラーの絵本「ミッフィー」シンプルな絵が想像力を育む!

海外絵本・英語絵本におすすめの『miffys-bicycle』

ミッフィーはオランダ生まれのうさぎの女の子です。日本では「うさこちゃん」という名前でも親しまれていて、子どものころに読んだことがある方も多いのではないでしょうか。ミッフィーのシリーズはいろいろ出ていますが、今回は英語版『miffy’s bicycle』(『うさこちゃんとじてんしゃ』、福林館社刊)というお話を取り上げてみたいと思います。

『miffy`s bicycle』では小さなミッフィーが、「自転車に乗ったらこんなことをしたいなぁ。」と想像を膨らませる場面から始まります。想像の中で、楽しいところへ行ったり、危険な目にあったりするので、見ているほうもミッフィーと一緒に体験しているような気持ちになってきます。

ミッフィーは正面を向いた絵が多いと言われていますが、こちらの本の中では、後ろ向きの姿や、木に顔が半分隠れた珍しい姿を見せてくれています。ミッフィーと同じように、自転車に憧れる年ごろのお子さんと一緒に読めば、きっとワクワクする気持ちになれるでしょう。

未来形も学習できる! ミッフィーと一緒に自転車でおでかけしよう!

最初のページで、うさこちゃんは、テーブルに頬杖をついて想像しています。

原文
“When I grow up, thought Miffy, there’s something I would like to take a trip,if I’m allowed, touring on my bike.”

日本語訳
「あるひ うさこちゃんは かんがえました。わたし おおきくなったら じてんしゃにのるんだ。じてんしゃにのって おでかけするんだ。」

うさこちゃんは、自分が自転車に乗った姿を想像します。I’ll~を使った文型がたくさん出てくるので、読んでいるうちに自然に身に付いてきます。 

海外絵本・英語絵本におすすめの『miffys-bicycle』

原文 
“I `ll pedal through the meadows, so colorful and bright. I love to be near flowers. They’re such a lovely sight. ”

日本語訳
「ほら、こんなふうに はなのいっぱい さいている のはらを とおり……わたしおはなだいすき。」

うさこちゃんは自転車に乗ってお花を見たり、池のあひるに餌をあげたり、森の中を走ったりします。中でも一番、楽しみなのは大好きなアリスおばさんのうちへ行くことです。おいしいクッキーをいただきます。でも、帰り道にハプニングが! 転んだり、雨に打たれたり……。

海外絵本・英語絵本におすすめの『miffys-bicycle』

でも、これはうさこちゃんの想像の世界。うさこちゃんは、気をつけなきゃ! と気を取り直して、帰り着いたら自転車をきれいに拭いてあげるのです。かわいいうさこちゃんの姿に大人は癒され、子どもは感情移入しながら見ることのできる絵本です。

海外絵本・英語絵本におすすめの『miffys-bicycle』

意外と手ごわい? ミッフィーの言い回し

この絵本は幼い子ども向けですが、ネイティブスピーカー向けに作られているので意外と英語での言い回しが日本人の私たちには難しい部分もあります。例えば、二重否定が使われている部分がこちらです。

原文
“I’ll make sure that won’t happen by never going too fast. I’m riding through the forest now. Wave as I go past!”

日本語訳
「それからもりへいくのです。じてんしゃで もりへいくのは むずかしい。たくさんの きときのあいだを ぬって いかなければなりません。」

海外絵本・英語絵本におすすめの『miffys-bicycle』

このような日本語訳は自分ではなかなか出てきませんよね。と思うのは私だけでしょうか。難しいときは、日本語版を見ながら読んでも良いですし、自分なりに文章ごとに和訳してお子さんに伝えても良いと思います。英語を勉強中なら、文法に注目しながら読んでも良いですね。

ブルーナのシンプルな絵は見る人の想像力を広げてくれます。木の間を抜けていく場面は、実際に森を歩いた人ならわかりますが、まっすぐはいけないんですよね。ミッフィーの姿から、木をよけながら、くねくねと進まなきゃいけないということを容易に想像できます。ほとんどの国の子が経験しているからわかる感覚です。

子どもの経験に沿った出来事をこんなにわかりやすい絵で表現してくれているので、世界中から愛されているのですね。

シンプルな絵に隠された秘密

ミッフィーの絵本は、世界40か国以上で翻訳され、60年以上も愛され続けている人気のキャラクターでもあります。本国オランダでは「ナインチェ」という名前で呼ばれています。

ミッフィーの生みの親であるディック・ブルーナさんは、もともとはグラフィックデザイナーで、極限までシンプルに描かれた線と、選び抜かれた赤、青、白、緑、黄色の5つの色が(のちに、灰色と茶色も使われる)見る人を一瞬で惹きつけます。

描き込み過ぎないことで、視線が登場人物に絞られるため、赤ちゃんから大人まで楽しめることが世界中で愛される理由の一つだと言えます。線はよく見るとかすかにふるえていますが、これはブルーナさん自身がゆっくりと慎重に手描きしているためです。バッテンの口元はうさぎの鼻と口を表しています。

現在90歳近いディック・ブルーナさんは、これまで数々のミッフィー絵本を世に送り出してきました。いまだに人気が衰えないのは、ミッフィーの言葉やしぐさが愛らしく、同世代の子どもたちに共感できるものだからでしょう。

親子3世代にわたり、ミッフィーの絵本を読むことができるのは幸せなことですね。今読み聞かせをしてあげているお子さんたちも、大きくなったら小さな子どもたちに向けてミッフィーの本を読んであげる日が来るかもしれません。

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プロフィール

スフレ

ライター:Souffle

6歳、5歳、0歳の子どもの母です。
絵本は自分が大好きで読んだり、描いたりしています。
特に自然描写の豊かなもの、ユーモアのあるものが好きで、海外ものも含め毎晩寝る前に1冊ずつ読み聞かせをしています。子どもたちはまだ簡単な英単語しか理解していませんが、まねして発音しています。いつか絵本や読み物の舞台となった外国の地を、大きくなった子どもたちと訪れるのが夢です。

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