「パリってすてきな街なのね」と、初めての異文化体験ができる英語絵本

海外絵本英語絵本におすすめの_madeline

フランスのパリといえば、大人にとっては憧れの街。いつかは行ってみたい国のひとつですよね。

そんな芸術の都パリの雰囲気をたっぷりと味わえる絵本が、今回ご紹介する『MADELINE』(『げんきなマドレーヌ』、福音館書店社刊)です。

子どもたちにとっては、外国という概念は、まだ遠い存在かもしれません。しかし、幼いころから日本とは違う文化に触れることは、のちのち異文化を自分なりに理解する上で、とても大切だと考えます。

絵本『MADELINE』では、緑と黄色の鮮やかな色彩で、パリの美しい風景が描かれています。子どもたちの芸術感覚を刺激するような楽しい絵が、ページをめくるたびに現れてくるので、何度読み返しても、飽きることのない作品です。

ツタの絡む古いお屋敷に住む12人の女の子たち。主人公のマドレーヌは、一番年下でやんちゃな女の子です。優しい先生ミス・クラベルに温かく見守られながら、パリの街でたのしく過ごす毎日。緑と黄色の鮮やかな色彩の芸術的な絵で描かれた、心あたたまるストーリーです。

鮮やかな色彩の絵に幼い子も夢中に

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まず、絵本開くと飛び込んでくるのが、鮮やかな色彩の見返しページ。

6歳になるお姉ちゃんのためにこの絵本を借りたのですが、意外なことに、1歳になる妹も、この美しい見開きに夢中になってしまいました。興味深く眺めながら、黄色い太陽や、飛んでいる鳩を指でなぞっていました。

「5歳用の本だからまだ早い」と、年齢にこだわって絵本を選んではいけないのだなと痛感した出来事でした。

しばらくこの本を手放してくれなかったので、彼女が飽きるまで十分に絵を堪能してもらいました。

よくよく見ると、この見返しには、「PLACE DE CONCORDE」と書かれています。パリの中心部にあるコンコルド広場の事です。そういえば、中央部分に有名なルクソール神殿のオベリスクが描かれています。絵本の中には、ほかにもオペラ座やノートルダム大聖堂など、パリの有名観光スポットがたくさん描かれています。

パリ旅行をしたことがあるパパとママは、

「ほら、これがママの撮ったオベリスクの写真だよ」

なんて、子どもたちに絵と比べてみせれば、パリという外国がもっと身近に感じられると思います。

英語初心者にもおススメの簡単な英文

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読みきかせをする時は、いつも日本語の絵本を読んでから英語版を読むのですが、今回は、英語から読んでみました。

この本は、絵と文章が見事にマッチしているので、文章がなくてもストーリーが十分に分かるのです。

例えば、マドレーヌたちが歯磨きをしている場面は、“And brushed their teeth“(歯磨きをしました)とだけ書かれています。

12人の女の子が眠る場面は、“And went to bed.“(ベッドで休みました)と、簡単な英語で描かれており、絵の補足として説明書きをしてあるような英文になっています。

英語初心者のお子さんにも、受け入れられやすい絵本だと思います。

6歳のお姉ちゃんが気に入ったポイントは、マドレーヌちゃんと11人のお友達。

原文
“Lived twelve little girls in two straight lines.”

日本語訳
「12人の女の子は何をするにも2列で過ごしました)

という、「女の子たちが常に一緒に行動すること」が一番気になったようです。

毎ページごとに12人の女の子の列が登場するのですが、すべてのページで人数を数えていました。

人数を数え難いページもあるのですが、「黄色い帽子を数えるといいよ」とアドバイスしました。

すると、とても意外な発見がありました。

マドレーヌちゃんが入院してしまったので、11人の女の子だけで食事をする場面があるのですが、なんと12人女の子が描かれていました。

他のページではすべて、ちゃんとした人数が描かれているのに、パンを食べるところだけ、人数が違いました。

これには、お姉ちゃんも私もびっくりしてしました。

毎ページ人数を数えるのは、時間がかかり、読み聞かせをする大人としては忍耐力がいります。

ただ、その結果、こんな珍しい発見ができるのですから、子どものペースに合わせて読み進めることの大切さを痛感した出来事でした。

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絵本を読んだあとに、「芸術的に刺激されたかな?」と思い、「絵でもかいてみる?」と聞いてみました。ところが、お姉ちゃんは、うーんと悩んだ後、ハッと思い出したように「動物園をつくりたい」と言ったのです。

「なぜ動物園?」と思いましたが、一緒に作っていて驚いていたのは私の方です。動物園を作るブロックの色彩が、「緑と黄色」だったからです。

「マドレーヌ」は、鮮やかな緑と黄色が印象的な絵本です。作品からインスピレーションを受けて、「動物園を作りたい」と言ったかどうかは定かではありませんが、そうだとしたら素晴らしい波及効果だなと思いました。

この絵本を読み聞かせて思ったことは、大人の思惑通りに絵本を読ませてはいけないということです。

あくまでも、子どものペースで、自由に感じ取ることが大切なのだと、再確認することができるすてきな作品でした。

プロフィール

ブルア

ライター:ブルア

絵本大好きライター。学生時代に英検2級を取得。
日本語と英語両方の出版がある絵本は、なるべく両方読むようにして英語の勉強を続けています。最近の図書館には、英語版も置いてあるので、とても助かります。
6歳と1歳になる女の子の叔母です。読み聞かせをする本は、なるべく文章が少なく、絵が楽しいものを選んでいます。楽しく英語を学んだ記憶は、子供たちの中に確実に残っていくと考えています。

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