
海外絵本ってどう選ぶの?
川合 亮平

英国人の奥様とのあいだに、3人のお子さんをもつお父さんでもある川合さんは、
積極的に絵本の読み聞かせを実践されています。そんな川合さんに、海外絵本の活用方法について教えていただきました。

我が家の英語(絵)本棚。 photo by Ryohei Kawai
「なぜ幼児期に海外絵本と触れ合ったほうがいいのか?」という問いは、別の言い方をすると、「子どもに外国語の本の読み聞かせをするメリットは?」になると思います。外国語の中でも、とくにみなさんの関心が高いのは英語でしょう。
「私は英語が全然できない、苦手だ」という自己評価をお持ちの親御さんでも、「海外絵本」「読み聞かせ」というキーワードには少なからず興味がある、という方も多いのではないでしょうか。
これから紹介する内容(2「海外絵本の選び方とおすすめの絵本について」、3「英語の絵本ってどう読み聞かせるの?」も含む)は、日英バイリンガルの親御さんにはもちろん役に立つと思いますが、むしろ、「英語は全然ダメ!」という親御さんにこそ役に立つ情報を盛り込むべく執筆しましたので、気軽な気持ちで読んでいただければ幸いです。

さて、幼児期に海外絵本と触れ合うメリットは、いくつかあると思いますが、まず挙げたいのは以下の4点です。


いかがでしょうか。
これ以外にもある! と思う方もいらっしゃるかもしれません。上記はあくまで僕が考えるメリットですので、他にもあると思う方は、それをご自身で大切になさってくださいね。
では、これから上記1つ1つの項目を具体的に解説していきます。


一般的な読み聞かせの効果というのは、広く知られているところだと思います。
例えば、


などがあります。
アメリカの研究機関である※NICHD(National Institute of Child Health and Human Development:国立子どもの健康と人間発達研究所)の研究によると、読み聞かせをすることにより、論理的スキルの向上から、ストレス・レベルの軽減まで、さまざまな分野で、子どもの脳の発達に良い影響がみられることが報告されています。
また、言語能力の発達においても、読み聞かせを定期的に受けている子どもと、そうでない子どもとの間には、神経学的に明らかな差が見られたということ。
総じて、読み聞かせ(本に触れること)に関しては、良い影響こそたくさんあれ、悪い影響はない、というのは、誰もが納得することではないでしょうか。
※「受胎から老人までの人間の複雑な発達を研究する」ことを目的に、ジョン・F・ケネディ大統領によって、1962年に設立された機関。
海外文化を導入するきっかけになる 子どもの生活圏を中心とした海外文化を導入するきっかけになる