
【5歳までにに家庭でお金をかけずにできる英語環境作り】
第1回 子どもの英語力を伸ばすのは、仲良し家族パワー
第2回 乳児のうちに整えたい英語環境
第3回 toddler期に整えたい英語環境(2歳から4歳ごろ)
第4回 就学する前がラストチャンス
「toddler期を過ぎた未就学児期はとても重要な時期です。未就学期には、家族共通の社会で生活し、その中で社交関係の中で過ごします。その間は子どもの行動がある程度、誘導したり予測したりできました。
ところが小学校に入学すると少しずつ自立していき、それぞれの社会を築き始めます。交友関係、休み時間や登下校に誰と何をしているのかも完全に把握するのは困難になります。それが自立と親子の信頼関係を築く上での正常かつ重要な発達過程です。ですが、その時期に入ってしまうと「子どもの都合」が親の希望と衝突することも出てきてしまいます。ですから、その時期に突入するよりも前に、英語が生活の一部として習慣化するようにしておけば、小学校に上がった後も英語のペースを保つことができるでしょう。
toddler期でしっかりと英語の歌と接していたお子さんでしたら、かなり自然に英語を歌えるようになっていることでしょう。この時期になったら、nursery rhymesのような童謡以外に、子どもが「かっこいい!」と思うような歌を少しずつ取り入れると飽きないでしょう。
聞き取りやすい、歌いやすい、健全な歌詞のものであれば、どんなジャンルでもいいでしょう。One DirectionやKaty Perry、Taylor Swiftでもいいですし、定番のThe BeatlesやABBA、Carpentersでもいいでしょう。あるいはミュージカル映画の歌や、ディズニー映画の主題歌でも。子どもが興味を持ったら一緒に繰り返し聴きましょう。インプットが十分にできたらカラオケで歌うのもいいでしょう。家族で「よし、今日は英語カラオケパーティーだ!」と英語縛りで選曲をして楽しむのもいいでしょう。家族ですから、恥ずかしくなんてないです! 上手に歌えたら自信にもつながります。
大人気アニメの「妖怪ウォッチ」は欧米でも放送されており、主題歌もメロディーはそのままで英訳された歌詞になっています。お馴染みの歌を英語版で聞いて違いを楽しむのもいいでしょう。また、洋楽に興味のない家族でしたら、邦楽を英語カバーしたアルバムもあるので、お好きな歌や歌手の英語カバーがあるか検索してみてはいかがでしょう。
アルファベットに慣れてきたら、そろそろPhonicsも次のステップに入ります。Phonicsはアルファベット単音を指導するだけでは足りません。アルファベットの組み合わせによって音が変化してしまうからです。ですから綴りと音の組み合わせのルールを覚える必要があるのです。それさえ覚えてしまえば、英語はどんなに難しい文章でも、意味は理解できなくとも音読はできるようになるのです。
逆に日本語は平仮名とカタカナを覚えて簡単な絵本を一人で読めるようになるのは英語を母語とする子どもたちよりも早いです。ですが論文を読めるようになるには時間がかかります。だって日本語には漢字という厄介な文字が1,000以上もあるのですから。漢字も組み合わせによって読み方が変化しますが、それにルールはありません。ひたすら覚えるしかありません。その点、英語は多少の例外はあるものの、Phonicsルールを抑えれば未知の単語であっても発音できるので、言語としては実はシンプルなのです。英語ってローマ字と違って読むのが難しいと思っている方も、漢字に比べたら大したことありません!
Phonicsの練習におすすめなのがスマートフォンアプリです。
AGO Phonics Sound Pad
「AGO phonics Sound Pad」は、アルファベット単音から “tain”や “ture”など組み合わせてできる音を、段階ごとに分かりやすく細かく分けて学習できるように工夫されています。ネイティブの発音も付いていますし、イラストも出てくるので知らない単語でも理解できます。
また、「Endless ABC」と「Endless Reader」、「Endless Wordplay」もおすすめです。
Endless Alphabet
Endless Reader
Endless Wordplay
「Endless ABC」は単語の意味が理解できるようにアニメーションの後に音声で意味を説明してくれます。このアプリは単語とリスニングの強化向きです。「Endless Reader」は単語の使い方を理解しやすいように例文がアニメーション付きで登場します。リーディングの導入にも、リスニングの強化にもいいでしょう。「Endless Wordplay」はPhonicsで同じルールの単語を数個ずつ使った文章を視覚的に学べるアプリです。綴りとPhonicsのルールを覚えると同時に、リーディングも強化できます。
「Endless」シリーズには日本の英語教育から考えると、かなり難易度の高い単語も出てきますが、意味を全て覚えさせようとしないでください。あくまでも綴りと音のルールを把握することが目的です。もちろん、覚えられたら素晴らしいことですが、それを目的にしてしまうと、途端に「英語って難しい。分からない。嫌い」になってしまうこともあります。
ライティングは自然の流れに任せましょう。お友達に手紙を書きたくて自発的に平仮名やカタカナ、漢字を書くことを練習するお子さんでしたら「じゃ、今度は英語で名前を書いてみる?」などと身近な単語から練習すると良いでしょう。ですが、書くことに興味のないようでも問題ありません。聞く、話す、読む、ができれば書くことは後からでも追いつけます。
幼児期の発達は十人十色。個人差が大きいので、ステップアップする時期は人それぞれ。子どもの様子を見て「物足りなさそうだな」と感じたらステップアップの時期です。タイミングが重要となるので、家族と密接に過ごしていることが重要です。
ライター:三幣 真理(さんぺい まり)
幼児英語教育研究家。米国ヒューストン生まれ、カナダ育ち。慶應義塾大学環境情報学部卒業後、フリーランスで翻訳・通訳の仕事に携わるほか、日本の英語教育学者の第一人者である東京大学名誉教授の岡秀夫教授に師事。現在は敬愛大学及び敬愛短期大学で英語科目を担当。プライベートでは、英語の苦手な日本人との間にもうけた一女をバイリンガルに育てた。
最近ではキャラクターグッズも大人気の、アーノルド・ローベル作「Frog and Toad(がまくんと...
みなさんは普段LINEを使いますか? LINEといえば、トーク中に押すLINEスタンプはマストアイテ...
2010年に村上春樹翻訳による新版が出版され、途切れることなく多くの人に読み継がれている『おおきな木...
子どもに英語で絵本を読んであげたいけど、発音に自信がないと悩んでいるママ必見! ネイディブの発音を聴...
最近ではキャラクターグッズも大人気の、アーノルド・ローベル作「Frog and Toad(がまくんと...
みなさんは普段LINEを使いますか? LINEといえば、トーク中に押すLINEスタンプはマストアイテ...
2010年に村上春樹翻訳による新版が出版され、途切れることなく多くの人に読み継がれている『おおきな木...
子どもに英語で絵本を読んであげたいけど、発音に自信がないと悩んでいるママ必見! ネイディブの発音を聴...